手摘み収穫のメリット
2016/12/05
ぶどう畑はもうすぐ収穫の時期ですね。ぶどうの収穫は年に一度です。日本酒とは異なり、ワインを造るチャンスも年に一回だけです。収穫方法は手摘みと機械収穫の2通りがあります。それぞれのメリットデメリットを挙げてみました。
〈手摘み収穫のメリット〉
・選果ができる・・・畑で未熟、腐敗したぶどうの選果が可能
・果実の傷付きが防止・・・手作業で丁寧にもいで収納するので果実が傷み酸化しにくい
・広範囲で収穫可能・・・機械が入れない、狭いところや急斜面での対応ができる
〈手摘み収穫のデメリット〉
・労働コストが高い
・作業時間を要する
〈機械収穫のメリット〉
・作業時間の短縮ができる
・コストが低い
〈機械収穫のデメリット〉
・ぶどうを傷つける可能性がある
・畑での選果ができない
・収穫できる場所が限定される
メリットとデメリットは裏表ですね。人件費の問題をクリアできれば手摘みの方が利点が沢山あります。人件費を浮かせる為に収穫体験(ランチとワイン飲み放題付き)という名の下で国に申告せず無償労働を行うワイナリーもあります。労働保険も未加入なので自己責任です。労働の対価は経験とランチ＆ワインという事で、納得して海外からの参加者も多いのが現状です。
収穫の開始は基本的に温かい南の地域から徐々に北上していきます。フランスでは収穫前線に合わせて収穫のみを行う日雇い労働者も南から北にワイナリーを転々と移動します。ワイナリーは雇用労働者の人数を国に申告する必要があります。収穫時期は事前の届け人数と実際の人数が同じであるか、フランス政府はヘリコプターを飛ばして、上空から畑に出ている人数をカウントするのです。不一致となれば大変な問題です。
